田んぼで、クモがお米を守っている
クモのことをお伝えしようと思います。
田んぼには、本当にたくさんのクモが住んでいます。
季節によってみられるクモは様々です。
収穫時期が近い時期には、網を張る大型のクモも、
良く見られるようになります。
稲が大きくなって、葉と葉の間が狭くなってくると、
アシダカグモの仲間がたくさんいるのですが、
日中はその姿に気がつくことは少ないのです。

彼らは夕方、日暮れの頃から網を張るから、
その時間には、田んぼに人がいないんです。
だから気がつかない。
でも、早朝に田んぼに行けば、
アシダカグモの巣が、朝露で輝いているんです。
関東だけではなく、東北でも見ました。
たくさんのクモが、お米を守っているんです。

農薬を撒いても撒かなくても、カメムシ被害と関係ない
お米にカメムシが付いたら、黒い斑点がある米になる。
だから、有人ヘリやラジコンヘリで、
日本中の田んぼで、たくさんの農薬を撒きます。
驚くなかれ、その希釈倍率は有人ヘリで30倍、
ラジコンヘリなら8~16倍。
意味が分かるでしょうか?
普通に農家の方が、背負い式の噴霧器で農薬を撒く時、
希釈倍率は2000~2500倍なんです。
田んぼの害虫を皆殺しにするために、農薬を撒くのですが、
とてもおかしな規定があり、希釈倍率が決められ、
必要以上の量の農薬を消費する仕組みがあるんです。
それについては、下記で説明しています。
米の検査規格の見直しを求める会
消費者が農薬を撒くことを求めている?
農薬を撒いても撒かなくても、
カメムシ被害と関係はないのです。
カメムシの被害で、米に黒い斑点ができると、
消費者が嫌がるから農薬を撒きましょうと、
農家への説明は、消費者のせいにしています。
実は、まったく関係ありません。
斑点のある米粒が多いと、米の卸価格が低くなるから、
農薬を撒きましょう。
お米に石や金属が混入しているほうが、
ずっと危険なのに、
食べても危険が無い斑点米の検査基準の方が、
かなり厳しく規定されています。
害虫も、益虫も、ただの虫も、農薬で死んでしまい、
みんないなくなった田んぼに、害虫が入り込めば、
そこは害虫にとって、
天敵のいない天国になるということを知ってほしいです。
それでね、クモたちも再び、田んぼに来るんですよ。
増えた害虫を食べにね。
いえ、増えないうちに、増やさないように、
特別な種が大繁殖しないように、
自然は、バランスを保つんです。

クモたちは朝まで、害虫や、
稲には害のない羽虫などを捕食します。
日が昇ると、網を食べて、たたむんですよ。
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